「職業訓練校でプログラミングを勉強しよう!」
こう思っている人も少なくないことでしょう。
給付金を活用すれば無料(もしくは格安)にてプログラムが学べるので、これからプログラマーを目指す人にとってはとても魅力的な勉強先です。
しかし、その素晴らしい制度とは裏腹に職業訓練校でプログラミングを勉強してもプログラマーにはなれない理由が存在します。
職業訓練校でプログラミングを学ぶ仕組み
職業訓練とは、ハローワークで申し込み手続きを行い、その後面接・筆記試験を行うことで利用が可能になるものです。
失業中の人だけでなく、スキルアップを目指す在職中の人も利用可能な授業もあります。
職業訓練校は、公的な制度なため基本的には無料で利用することができるのが魅力の1つです。
プログラミングを学べると言っても学べる言語は様々で、自分で好きな言語を選択することができます。
※地域によっては実施していないコースもあります。
どのようなコースがあるかは、以下のサイトから検索することが可能です。
また、以下の条件をすべて満たしていれば、「職業訓練受講給付金」を月額10万円、通所手当(上限有り)、寄宿手当を月額10,700円が受け取ることができます。
- 本人収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月25万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 全ての訓練実施日に出席している
(やむを得ない理由がある場合でも、支給単位期間ごとに8割以上の出席率がある)- 世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない
- 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
基本的には無料で、条件を満たせば給付金をもらいながら勉強できるのは、勉強したいと思っている人にとっては魅力的ですよね。
職業訓練校ではプログラマーにはなれない?
でも、職業訓練校にはメリットだけじゃなく、大きなデメリットも存在します。
ハイスピードなため授業についていけない
基本的に職業訓練校のコースは3カ月~6カ月で取得を目指すものが多いです。
そのため難易度の高い言語を、その短期間で習得しようと思うとかなり難しい上に、1日でも休んでしまうと授業がかなり進んでいて付いていけなくなってしまいます。
その結果、退所する人が結構多いというのがプログラミング習得コースに多いです。
特に、未経験でまったくプログラミングを扱ったことのない人には、短期間でさらにハイスピードな授業はかなり難しいと言えます。
難易度の高い言語は未経験ではほぼ習得不可能
プログラミング言語にも色々な種類がありますが、需要が多いからという理由だけで、javaのような難易度の高い言語を選択してしまうと、未経験者は習得するのがかなり難しいと言えます。
javaを例に挙げると、ただでさえ難易度が高く初心者向けではないのに、ハイスピードな授業となると、せっかく勉強しようと思っても挫折してしまいます。
実務経験がないと転職も難しい
いくら職業訓練校でプログラミングのスキルを学んだとはいえ、就職活動のお手伝いまではしてくれません。
自分自身で就職活動をするとなると、企業からは実際どの程度のことができるか問われます。
そのときに、過去にプログラマーとして仕事をしていたり、自分がつくった作品のようなものがあればいいのですが、何もなく職業訓練校のスキルだけでは就職は難しいというのが、正直なところです。
仮に転職できても実務ができない
実は、プログラミング言語を取り扱えるようになったといっても、職業訓練校で学ぶのはほんの一部で、とても基礎的な部分だけです。
職業訓練校で学んだスキルというのは、実務で扱えるレベルには到底達していないというのが現実です。
車の運転に例えて言うと、信号機の色の意味が理解できた。というレベルですかね…。
そのため、仮に無事就職ができたとしても、それからまたかなり勉強する必要がでてきたり、中には思っていた作業内容と違うということで、また失業してしまう可能性もあります。
本気でプログラミングを勉強するなら
個人的には、プログラミングを本気で勉強したいなら職業訓練校だけに頼るのはおすすめしません。
プログラミングスクールのような、マンツーマンで指導を受け、分からないところは質疑応答してもらえるような環境が一番身に付くと思います。
また、プログラミングスクールには、転職支援付きのものもありますので、就職活動についてもサポートしてもらえるのが魅力です。
もちろん、基本的には無料で受けられるし、短期間で基礎的な部分が勉強できるという点では、メリットもありますが、それ以外にも努力することを覚悟の上で利用してみてください。
未経験者がプログラマーへ転身する際に、失敗しない方法についてまとめた記事も参考にしてみてくださいね。